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ひつじを1000匹に増やすカードゲームです。
一人用です。
ここではルールの説明だけします。
遊ぶには、カードを用意する必要があります。
一匹のひつじがいました。かれは気づいていました。
「ぼくは、かれらとはちがう。」
それはごくささやかな、けれど決定的な気づきでした。姿形が似ていても、同じようにひつじから産まれていても、自分はみんなとは違う生き物であるとしか思えませんでした。なぜそう思うのか。それはその確信があるからです。ではその確信はどこから来るのか。自分の中から、としか言いようがありません。ただ生まれたときから、かれの中にはそれがあったのです。何年もそんな世界に生きてきたのです。それがどういうことなのか、ほかのひつじたちには分かりません。ひとりその思いを抱えたまま大きくなり、やがて、そこにいる必要を感じなくなりました。
かれは群れから離れました。
かれは自由になり、気ままに世界を見て周りました。それは過酷な世界で、つらく厳しいものでした。みんなと一緒にいた安らかな日々が懐かしいですが、捨てたものをまた求めるようなことはしません。やがて旅を続けていくうちにかれは、かつてひつじのあるじであった、滅びた種族の遺跡を訪れました。かれは古代の知恵を解読し、学び、そのいくらかを自らでも使えるようになりました。
新しい景色を手に入れても苦難は訪れます。かつての仲間が追ってきたのです。かれらは群れから離れたかれをまったく理解できず、恐れ、敵視しました。そしてかれを囲みました。
「馬鹿なことはやめて、おのれの過ちを認めるのだ。盗んできたものをわれわれに差し出すのだ。さすればふたたび群れに迎え入れてやろう。さもなくばお前は許されず、さばきを受けるであろう。」
かれはみんなに向かって言いました。
「そんな柵に、そんな鎖に価値があるものか。無視されたことを許せず勝手に傷つき、わざわざぼくひとりを追い回してその屈辱を癒させようとするきみたちは本当にみじめだ。ウジ虫の集まりであるきみたちでは、ぼくひとりに到底及ばないだろう。いくら群れて集まったところで、ウジ虫の脅しなど怖くない。本当に怖いのは、きみたちと一緒にウジ虫根性に染まり、一生を棒に振ることだ。」
無礼千万です。みんなは怒り狂ってかれに襲いかかりました。もちろんかれは屈しませんでした。しかし戦う手段がありませんでした。古代の武器や知恵があっても、ひとりでは圧倒的に攻め手が足りませんでした。かれはダッシュで逃げて、その場を切り抜けました。
かれは考えました。かれは何者にも負けないけれど、生きるには力が必要です。そして現時点で欠けている力は、差し当たっては数です。組織です。群れに戻ればそれは手にいれられるでしょう。しかしかれは、愚かなひつじたちの元に戻る気などはさらさらありませんでした。
ではどうすればいいのでしょうか。
増えればいい。かれはたった一匹のオスだけれど、古代の技術を使えば、増えるのに障害となるハードルはクリアできます。1000匹になろう。遺跡の中枢を稼動させるには1000匹の要員が必要です。敵もそれには気づいています。だから、敵よりも早く1000匹になるのです。これは競争です。勝った方のひつじたちだけが、生き残って土地の主となれるのです。
かれはさらに考えます。数を増やすことで、自分たちもまた腐ってはしまわないでしょうか。いや、腐るでしょう。ひつじは弱いものです。敵ひつじとの競争に勝っても、長い年月を経て、世代が移り変わり、かれの想いなど忘れ去られていくのでしょう。その時には――
チョキン、パタン、ストン。
はなしは おしまい。
1000ひつじカードを手に入れたら勝利です。
敵が1000ひつじカードを手に入れたら敗北です。
全てのひつじを失ったら敗北です。
山札と手札が尽きて何もできなくなったら敗北です。
1ひつじ、3ひつじ、10ひつじ、30ひつじ、100ひつじ、300ひつじ、1000ひつじ:各10枚
イベントカード:27枚
合計97枚
1ひつじ〜1000ひつじカードはそれぞれまとめて表にして積んでおきます。
イベントカードはよくシャッフルして山札にします。
あなたはひつじを1匹持っています。あなたのひつじを置く場所として「ひつじゾーン」を作り、1ひつじカードを1枚置いてください。ひつじゾーンには7枚までひつじカードを置けます。
敵のひつじは100匹います。「敵ひつじゾーン」を作って100ひつじカードを1枚置いてください。
イベントカードを5枚引いて手札としてください。
1. 手札を1枚選び、書いてあるイベントを発動させます。
2. イベントはまずそのカードを捨ててから、効果を処理します。
3. 処理が終わったら、手札が5枚になるまで、山札からカードを引きます。
4. 山札が無ければカードは引きません。
5. 勝利条件か敗北条件に達するまで、これらを繰り返します。
説明は以上です。
ここからはカードの紹介とルールの細則になります。
効果がなくてもイベントカードは使えます。
たとえば羊ゾーンに空きスペースがなくても、羊カードを増やすイベントカードは使えます。
イベントカードの効果は可能な限り発揮されます。効果があるのにそれを無視することは出来ません。
羊カードを捨てる場合、初期状態の置き場に戻します。
羊カードを1枚複製する。
[3](=3ひつじカード)を得る。
[1](=1ひつじカード)を好きなだけ得る。
羊カードを1枚選ぶ。その1ランク下のカードを3枚得る。
最大でない羊カードを好きなだけ選び、1ランクアップする。
複数の羊カードを選び、まとめて1枚にする(=その合計数以下の羊カードを1枚得る)。
羊カードを1枚捨てる。
最大の羊カードを捨てる。1枚。
羊カードを1枚ランダムに捨てる。
羊カードを1種類すべて捨てる。
2枚以下になるまで、羊カードを捨てる。
敵羊を100増やす。
※ 敵ひつじ数は、常に最小数のカードで表示します。
※ 300匹になったら、100ひつじカード3枚ではなく300ひつじカード1枚で表示します。
※ 1000匹になったら即座に1000ひつじカードとなり、敗北条件が満たされます。
イベントカードを1枚捨てる。
このカードと、手札を1枚、ゲームから取り除く。
※ 「取り除く」は捨てるのとは違います。ゲームで全く使われなくなります。
イベントカード(=手札)を2枚、山の一番下に入れる。
山札から好きなカードを1枚引き、(そして手札に加え、)残りをシャッフルする。
敵羊を100増やす。(これまでに)捨てたイベントカードすべてを山に戻し、シャッフルする。
このカードと、山札全てをゲームから取り除く。
羊カードを1枚選び、裏返す。そのカードはイベントの効果対象にならない。いつでも表に戻せる。
手札を1枚選び、その効果を発揮する。
ご自由にお使いください。
没ネタです。