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HP44/知6/技5
・本家への支援要請/15/0/6/炎熱
・短剣/5/0/1/
・生存本能/0/120/16
・回避術/0/60/8
・外套/0/30/4
・秘薬/15/0/5/回復
定義:自分HPが最大値と異なる=「痛い」
定義:自分HPが最大値と同じ=「痛くない」
1:痛い かつ 相手残りウェイト>6 かつ 相手現在HP+相手防御力≦「本家への支援要請」攻撃力
⇒ 「本家への支援要請」
『…そろそろいいかしら?私だけじゃ手に負えなかったから。あとは、よろしく。』
2:相手が防御無視 ⇒
2a:相手残りウェイト≧相手現在HP*5 ⇒「短剣」
『命の隙間を、見せたね?』
2b:痛くない かつ 相手残りウェイト>5 ⇒「短剣」
『帰るなら、今のうちだよ。』
3:相手が防御無視でも回復でもない ⇒
3a:相手の攻撃≦30 かつ 相手残りウェイト≦4 ⇒「外套」
『ひらり。』
3b:相手の攻撃≦60 かつ 相手残りウェイト≦5 ⇒「回避術」
『当たらないよ。』
3c:相手残りウェイト≦16 ⇒「生存本能」
『私は倒れない。』
4:相手が構えていない ⇒「外套」
『…来ないで。』
5:痛い ⇒「秘薬」
『…痛い。』
6:さもなくば「短剣」
『様子見。』
女。
ジフロマーシャ家の諜報員。
彼女はこの世界を観測している。
彼女は様々な物を見聞きし、本家に全てを伝える。
彼女は本家の発展などは考えておらず、ただ仕事をこなすのみである。
彼女は本家以外の代表的な団体に属していないが、観測のための目や耳となる様々な人らと関わりを持つ。
彼女は出来る限り、他人に怪しまれないように生活している。
彼女は自分の真の名や年齢や家族、その他自身に関する一切の情報を知らない。
彼女は本家から、それに代わる情報や身分などを与えられている。
彼女は便宜上、「カガリヤ・イライア」と名乗っている。
彼女は小学校の教師としても働いている。
彼女はあまり感情的ではない。
THEKI
ツイッター theki
彼女はジフロマーシャ家に仕える諜報員である。
小学校の教師として働きながら、この界隈のありとあらゆる情報を観測し、
それらを本家に逐一伝えていくことが任務である。
本家がそれらの情報を、どのように利用しているのかは全く知らない。
知る必要もないことである。
……そういえば最近、整理してなかったな。
彼女は今までの観測ログを、振り返る。
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修道女は孤児と戯れている。
インカネーションに、f予算防衛の指令が。
異国の鍛冶屋が都市へ来た。
凍土の刀工は故郷へ筆を取る。
清掃員が影で暴れている。
コイン女は今日も塔を積み上げる。
占い師は小銭を稼ぎ。
機械だらけの傭兵は『救済計画』に挑む。
修道女は哀れな黒髪の少年を拒み、ステンドグラスを拝む。
紫ローブは衆目を気にせず、堂々と調査を進める。よほど自信があるのか。
異国の鍛冶屋はギャグが寒かった。
嘗ての侍は、過去の屈辱を想起する。
刀工は技を求めて奔走。
エフェクティヴは精霊精製競技会に少年を送り込むのか?
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……ふぅ、一気に思い返すと、さすがに疲れる。
彼女は観測ログを物理媒体には記録していない。
記憶の欠落は自己のスペックによってカバーリングできるが、
紛失や襲撃による奪取のリスクは計り知れないからだ。
「知られてから30分経った情報は、ジフロマージャの盟主にも止められない」。
そのため、彼女は本家への伝達の日まで、こうやって毎日思い返すことで、
記憶の欠落を防いでいる。
…さて、ログはまだまだある。
彼女は記憶の中へ、再び溶け込んだ。
彼女はこの世界にいる人の、だいたい百倍の事を観測しているだろう。
彼女はこの世界にある全ての、だいたい百分の一も観測できていないだろう。
見る。聞く。嗅ぐ。触れる。調べる。学ぶ。予見する。観る。
どこまでも、誰よりも。
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紫ローブはステンドガラスと救済計画に触れる。
修道女は街に出て、何を想う。
嘗ての侍は、今の傭兵へと成る。
異国の鍛冶屋は己の髪色を知り、剣で地を穿つ。
占い師は夢を喰らう。
教会の地下には実験室。
凍土の刀工は未だ技巧を掴めず。
機械の傭兵から『救済計画』が零れ落ちる。
傭兵所に子供がいる。
コイン女は今日も塔を積み上げる。
時計館の壁は、割れる。
ガラス磨きはランプ屋へ。灯油が高い。
清掃員は、紫ローブの力を知る。
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───想起せよ。我ららが主のために。
まだまだ、足りない。感覚も、時間も。
信奉者は理想の偶像を拝んでいる。
鍛冶屋は剣の切っ先を睨んでいる。
鉱夫は掘った穴底に視線を落とす。
騎士は過去の名誉に見とれている。
誰も自分を見てはいない。
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修道女のくせに、贖罪を求むか。
受難の五日間、開催。灰の教師が動く。
異国の鍛冶屋、ナンパに失敗するも、逆ナンされて逃げ出す。衆目を集めるのがお好きなようで。
嘗ての侍は酒場で謡う。
自我を持つ精霊。過去の精神、とは?
灰の教師は凍土の刀工にこの地の教えを説く。
コインが裏を向く。
紫ローブ、精霊武器の流通調査。要注意。
修道女、教理を拡大解釈。珍しい。
清掃員、逆スパイ?
ガラス磨きによって、紫ローブは伝言ゲームに敗北。
機械の傭兵の話は廻りくどい。
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ならば私が、見つめていよう。
この世界ごと。
昔は優雅を誇ったリリオット家が、今やただのチラシ配り。
時計の針の動きは無情であり、
時計盤の奥の表情はどこか楽しげであり。
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アーネチカ
日時 : 6 / 22
開場 : 17 : 30
開演 : 18 : 00
場所 : 相掛け岩と精霊の広場
入場 : 無料 / 全席自由
人と異形の間に生まれたアーネチカ。
彼女を討つ為に三人の騎士が山へ向かった。
降り出した雨に仲間と逸れた一人の騎士はアーネチカに出会い、
彼女の生き様に心奪われ使命を捨てた。
そして再び、騎士は彼女の元へ訪れた。
未だ誰も見ぬ衣装を携えて。
脚色・演出 : サルバーデル
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今日もどこかの館の時計達が、厳かに十二時の鐘を鳴らす。
私の瞳には、その音色ですら映るだろう。
6月22日は16時。本日の観測予報をお知らせいたします。
街はいつもより一際賑わっている。
様々な声が聞こえる。大きな声、小さな声。
聞き取れぬ間際の密やかな、何かを企む声も。
リリオット卿の催す劇の始まりが近い。アーネチカ。
リソースガードを大量に雇っている。劇の保全のため?
騎士団はエフェクティブ対策に動くものもいるが、全てではないか。
劇を一目見ようと、広場に人が集まりだす。街の全てが、広場の方向を向いている。
この街の声は、歓声となるか、悲鳴となるか。
それは劇が始まるまで、この私にも観測できない。
そう、それはこの街の行方と同じように───
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そこは深き暗き森の中。
広葉生い茂る樹木の上で、一人の狩人が息を潜める。
彼が見ているものは少女の形をしているものの、人でもなければ人外でもない。
言語とするならば「伝説」、つまりは「アーネチカ」である。
この森は、少女が一人でいるには余りにも不自然すぎたが、
この少女は余りにも美しく、狩人は一瞬にして魅了された。
彼は先代より伝わる、言い伝えを思い出していた。
この森に時々訪れる、無限の世界を渡り歩き、無限の姿を持つ竜の話…。
しかし、今までは寓話だと思っていた先代の話が、急に真実と感じられてくる。
狩人は少女を見つめたまま、気付かれぬように息を潜めることしかできなかった。
少女が再び森の奥に姿を消すまで、その行動は続けられた。
次の日も、狩人は少女を見つける。
感づかれぬように少女の後をつけていくと、いつの間にか山の麓へと辿り着いていた。
山の斜面には洞窟があり、少女は躊躇せず入っていく。
狩人は洞窟の【地図】を残すため、紙と鉛筆を手に後を追った。
自ら発光する精霊に足元を照らされながら、洞窟の道は着実に地底へと潜っていく。
おおよそ人間の身長にして8人分ほど深くへと進んだ所で、
禍々しいドクロの絵が描かれた大きな扉を見つける。
狩人は手持ちの地図にその模様を残し、扉の奥へと進んでいった
扉の奥の広々とした空間には、燃えるような色に輝く、大きな魔法陣があった。
狩人がその魔法陣に足を踏み入れようとした時、後ろから大きな咆哮が聞こえる!
咄嗟に後ろを振り向けば、巨大な竜が首を高く上に向け、轟いていた。
狩人は咄嗟の判断で、瞬時にロングボウを掴み矢を番え、竜に向けて振りしぼる。
竜が顔を下ろした瞬間に、瞳を目掛けて矢を放つために。
だが、その狩人が見た瞳は、今まで追い掛けていた少女の瞳そのものであった。
一瞬の迷いが、狩人の矢の行方を揺らがせる。
弓が竜の頭上をかすめると同時に、剣のように尖った竜の尾が狩人の胸を貫いた。
狩人はこの竜が少女であることを確信し、矢が逸れた事に安堵して、微笑むと同時に息絶えた。
アーネチカは、異形の獣の姿となって狩人を背負い、洞窟の入り口まで運んでいった。
手頃な樹のそばに横たえさせ、その胸に弓矢と地図を抱かせて。
そしてまた少女の姿となりて、その微笑みに口づけを残し、再び洞窟の中へと戻っていった
その森で少女を見た者は、二度と現れなかった。
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私は絶えず世界を観測していた。
だから、私は観たもの全てを想起できる。
つまり、私は如何なる過去にも歩いて行ける。
私は世界中に五感を持っている。
しかし、私は人の心を観る事はできない。
よって、私は如何なる未来にも到達できない。
彼は知っていた。私の欲望を。
自分には観ることができない「未来」が観たい。このリリオットの。
彼は教えてくれた。私の解法を。
未来を観ることができないのならば、演じればいいのだ。自らで。
あの日あの時、私はサルバーデルの誘いに乗った。
彼の持ちかけた計画は、お互いにとって非常に魅力的なものであった。
私は彼に、ジフロマーシャの有する【核融合炉】の起動技術を。
彼は私に、【核融合炉】によって産み出される未来を、
もしくは、その未来を打ち破らんとする英雄が産み出す、また新たなる未来を。
私としては、この街が冥王毒の炎に包まれようが、それを誰かが阻止しようが、
はたまた予想外のヘンテコ結末が訪れようが、どうなろうがどうでもよかった。
いずれにせよ、まだ誰も観た事のないリリオットの街の姿を観ることができるのだから。
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【核融合炉】の起動陣(──ジフロマーシャの研究員は『スイッチ』と呼んでいた)を
動かし始めた時点で、私がやるべきことは全て終わった。
私は役者となった今も、観客であり続ける。舞台が消えたあとも、観客であり続ける。
あとは思うがままに、未来の動きを観るだけだ。
首謀者のサルバーデルは、全てを見渡す場所へと向かったようだ。
空間上を直線的にしか観測できない人は不便だな、とつくづく思う。
…いや、「全てから見渡せる場所」というべきか。なるほどね。楽しそう。
各演者はそれぞれ、自身の暗弦七片を持っている。
英雄がサルバーデルのそれを求めてやってくるのならば、よく見える場所の方が都合もよいだろう。
でも私は、役者として舞台の前の方に立たないと観えないものもあるということを知ったから。
ひとまずは、観客たちの顔でも見に行こうかしら?
鉄の竜と鉄の少年、そして彼の持つ【歯車】と共に、本日の目玉演目「偶像のパレード」へと向かう。
私はあなたの全てを観てきたわ。今までも。これからも。
ねぇ、リリオット、教えてよ、
あなたは今、何を観ているの?
私の使命は、全てを観測し続けること。
ヴィジャとえぬえむが戦い始めた瞬間も、彼女は精神感応網へのアクセスを止めなかった。
感応網は高負荷で直に焼き切れるだろう、
エルフの軍勢はパレードとぶつかり減衰。
そのパレードはマドルチェの消沈で解体、
メビエリアラは泥となった。
ウォレスも人数的劣勢であり、
サルバーデルの変り身は弓で瀕死。
眼前には英雄たち、
私の背には水すらない。
サルバーデルの計画は、恐らく失敗であろう。
いや、むしろ、本人の狙い的にはまずまず成功なのかも知れないが。
私の観測範囲内の全ての事象、
現在から過去へと繋がる連続空間がそう言っている。
少なくともリリオットの街が冥王毒で包まれることはないだろう。
暗弦七片は英雄たちによって全回収される。確実に。
ヴィジャはこの勝負に勝てないから。
本当に?
本当に暗弦七片は回収されるの?
まだ回収されたわけではないのに?
ヴィジャは負けるの?
負ける。
ヴィジャは負ける。
ヴィジャは最初に、相手に近寄る事しか出来ない。
私はヴィジャの過去の戦闘を既に観測している。
それはプラン化可能であることを知っている。
私はえぬえむの過去の戦闘を既に観測している。
それはプラン化可能であることを知っている。
疑似乱数が介在する一瞬の余地もなければ、
神の気まぐれ、蝶の羽ばたき、天啓、垂らされたミルク、何も存在しない。
戦いは、始まる前から結果が決まっている。
戦い始めた瞬間に、その先の未来が観える。
ヴィジャは負ける。
本当に。
私は知っている。
これは演繹と呼ばれる。
((A⇒B)∧A)⇒Bは常に真となる。
前提を知るものは結論を手に入れる。
私はこの世界の全ての前提を観測してきた。
私はこの世界の全ての結論を観測できる。
だから私には分かる。
リリオットは生き続ける。
英雄たちの手によって。
彼は今、誰そ彼にて、結界門にたゆたい、そのリンクは、上位10%、この一次元上においても、数多の指、意志が介在する、更なるレイヤー、読み間違い、何が何でも、他人には観えない笑み、鬱憤、一身上の都合、恋愛、母性、等身大、霧だらけ、爆発、過去の足跡、あっと言わせる、装置、新展開、論理演算、排他制御、膨れる、欠落、レール、音楽、苦悩、賑やかな喧噪とともに、スティグマ、奇跡、尽きぬ言葉、最大多数、ようこそ、観えてるんでしょう?
本当だ。
今ここで、この事は、揺るがぬ事実として、私に吸着している。
手に入れた。
誰がこの結論を手に入れているだろうか?
教えてもらった。
私には観えているから。
竜が自然へと帰って行った。
ヴィジャの水銀が身体中から零れ落ちる。
だよね。
ごめんね。
さて、どうしようか。
もう、私には何だって観える。
過去も未来も全部観える。
あなたが今付き合ってる恋人と別れるべきかどうかから、
酒場『泥水』のアラレ産精霊酒で悪酔いするかどうかまで、全て。
え?
あぁ、そうなの。
分かった、待ってる。
ええと、そうじゃないね。
「待てます」。
目前の敵?
最初はどうせ様子見でしょ。ブラシとか粗悪な精霊とか即席攻撃とか。
分かってるよ。全部。しばらくは耐えれるから。
主役が来るまでは、ここが私の舞台だから。
だから。
ここからが、クライマックスだ。
さぁ。
そろそろ、終幕だよ。
──
────
────────
──。
戦闘の疲労による意識の断絶から復帰。
観測を再開。
夜が明けている。
リリオットは静穏を保っている。
意識が断絶するまでに観測されていたリリオットの姿と同じ。
そう。全く同じ。何も変化がない。
未来の観測結果と現在の観測結果が一致している。
私はどうやら、本当に、時間という果てを超えたらしい。
とても妙な気分。
なんだか、観る前から結末を知っている演劇を観終わった感じ。
数時間前までは私しか知りえなかった、リリオットが救われた姿も、
今となってはリリオット中の全てが知っている。当然の話だ。
…面白くない。
よくよく考えてみれば、子供ですら分かる理屈だ。
そんなに未来が観たいのならば、未来を待てばいい。誰だってできること。
全ての過去を演繹した未来が観れることなんて、大して凄くないんだ。
それに、私が観測できるのはこの狭いリリオットの中だけ。
こんな大事を起こしてしまっては、私はもうこの街に居られないわけで。
少なくとも、私の未来の観測結果は、20分後にリリオットを出た時点で途切れている。
そう。私の知る未来なんてものは、お話の結末を先に知るようなものなのだ。
お話の後の話が読める訳もなく、リリオットの外の世界が観える訳もない。
リリオットを去れば、観測者システムも利用できなくなる。
観測してきた事象も、全くの無意味となる。
私が今までやってきた唯一の事が失われる。
これから私はどうすればいいのだろうか?
茫然自失。五里霧中。
当たり前のこの事実に、私は暗闇の中に投げ込まれた気分になった。
私は答えを掴まぬまま、一先ずリリオットを出ようと動きだした時、
東の空に、鈍く眩く輝く太陽の姿が見えた。
雨雲は西へと流れ、 入れ替わるように光が降り注ぐ。
リリオットの街が、明るく照らされてゆく。
パレードの足跡が残るメインストリートにできた水たまりが光を反射する。
雨のあとの涼しい風が、少し強く吹いた。 朝の香りを運びながら。
小鳥たちの鳴き声が聞こえる。昨日と変わらぬ声で。
朝が訪れる。 昨日と同じように。 明日も同じように。
私は、ただ、美しいな、と思った。
リリオットの街並みが、こんなに美しいだなんて。
これまでに私は全てを観測してきたけど、こんな感情を持ったことは初めてだった。
私が今まで観てきたものは、ただのデータでしかなかった。
この光景には、とても鮮やかな色がついている。
そして私は、こんな光景を、もっともっと観たい、と思った。
私が本当に観測すべきものは、こういうものだったんだろう。
美しい光景には、未来も過去もない。ただ、現在だけが残る。
その考えに辿り着いた途端、私の心はスッと軽くなった。
観にいけば、いいじゃないか。リリオットの外へと。
この世界の中に、これほど美しい光景があるのかは分からない。
もしも分かったら、実際に観れた時に全然感動なんてしないじゃない?
この街の騒動の顛末と全く同じで。
だからこそ、観に行くんだ。未来は観るものでなく、辿り着いた時に観えるものなんだ。
アーネチカは、物語を翼として織り上げ、果ての向こうを目指したという。
自らの物語を見つけるために。
それならば、私は今一度、アーネチカを演じてやろう。果ての向こうへと辿り着いてやろう。
まだ観ぬ美しき光景を観つけるために。
(おわり)
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